出生登録のない子どもたち ~ロヒンギャ編~

 

私たちはアフリカのマラウイを中心に支援を行っていますが

世界を見渡すと出生登録が行われていない子どもたちが

ほかの地域にも存在します。

 

今回はロヒンギャ難民の出生登録についてのニュースが

取り上げられていたのでご紹介したいと思います。

 

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みなさんはロヒンギャ難民という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

 

ロヒンギャとはミャンマーの少数派民族ですが、

ミャンマー政府は「バングラデシュからの不法移民」として

自国民とは認めない、という立場から国籍が与えられていません。

一方バングラデシュでもロヒンギャはミャンマーの集団民族と考えられています。

ロヒンギャの人々は移動・結婚の制限や労働の強制、

さらに恣意的課税などさまざまな差別や迫害を受けていました。

 

ロヒンギャに対する排斥運動は第二次世界大戦期頃から次第に激化していきました。

そして2012年に大規模な衝突が起き、200人ほどの死者が出てしまいました。

迫害から逃れるため、13万人~14万人の人々が自分の住んでいる所から

逃げざるを得なく難民となってしまいました。

 

UNHCR(国連難民高等弁務官事務局)の試算によると、

2017年までで隣国のバングラデシュに渡った人数は

約72万3000人とされています。

 

このような背景を踏まえ、

「ロヒンギャ難民危機発生から1年半 

ユニセフ事務局長コックスバザール訪問

無国籍のロヒンギャの子ども50万人
人身売買や麻薬密売の標的に
教育と職業訓練の機会提供急務」

という報告が2019年2月27日付で発表されました。

 

UNICEF(国連児童基金)事務局長ヘンリエッタ・フォア氏は

「今も、法的身分のない子どもたちは、人身売買や麻薬密売の標的にされているのです」

と述べました。

さらに、「国際社会に課せられた責任はとても重いものです。世界が『無国籍者』と

定義した子どもや若者に、彼らが人並の生活を営むための教育と技術スキルを

与えなければなりません」と加えました。

 

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国籍がない、出生登録がない、ということは

今の時代を生きる私たちにとっていかに不利益を被るのか、

そして登録がいかに大切なものであるか改めて考えさせられます。

 

出生登録をすることで問題がすべて解決されるわけではありません。

しかし、問題の削減や予防には大きな効果が期待できます。

 

私たちMy TEDORI, My AFRICAチャレンジ!!は

平等な社会の実現に向けて出生登録促進活動であるBRAVO

通して国際社会の平和に貢献していきたいと思います。